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水をのみすぎなワンコに潜む病気とは?

犬の体重の60パーセントから70パーセントほどは水分といわれています。水は生きていくためには必要不可欠なものと言えます。体内の水は一般的に血液やリンパ液、細胞の中などに存在しています。水を飲んだり、食べ物を食べることによって体内に取り込まれていくことになります。また炭水化物や脂肪、タンパク質などがエネルギーに代わる際に、その反応として水分が体内に生じることもあります。このように大切な水分は、体の中から10パーセント不足してしまうと痙攣が起こるといわれています。さらに20パーセントもの水分が不足すると、命の危険があるとも言われています。

尿や便などを排泄したり、下痢や嘔吐、呼吸などによって水分を体から失います。そのため失った水分を補給することが大切になります。体の健康状態や、その時の天気や気温によっても、必要となる水分の量は変わります。1日に必要とする水の量としては、体重3キロの小型の場合には150cc、体重10キロほどの中型の場合には500cc、20キロほどの大型の場合には1000cc、30キロを超える場合には1500ccほどが必要だと言われています。毎日飲む水の量は尿を作る腎臓の働きによって変わったり、のどの渇きやホルモンの働きによっても異なります。そのほかにも食べ物の種類やその日の気温や気候などの生活環境によっても飲む水の量は変わります。特に運動量が多くなると飲む水の量は増えるといえるでしょう。
しかし、これ以外に水をたくさん飲むようなことが見られたら、場合によっては注意が必要です。水分量のコントロールは腎臓で行われますが、腎臓のコントロールに異常が起こることで体内の水分が不足状態に陥ったり、薬の副作用によるもの、腎臓に関連する病気や精神的な影響も考えられます。

犬がたくさん水を飲むようになった場合に、その症状から考えられる病気としては、いくつかの病気が考えられます。その病気として、まず一番に疑うべき病気が糖尿病です。糖尿病とは、体内のインスリンが減少することによって、糖分をうまく吸収することができなくなります。これにより血液中の糖分が異常に高くなってしまいます。どちらかというと高齢やメスの犬に発症しやすいという特徴があります。血液中に含まれている糖分を排出するために、尿の回数や量が増えるので、のどが渇いてしまいます。水分の補給が尿の排出量に追いつけない場合には、脱水症状を引き起こしてしまう可能性も考えられます。
次に考えられる病気は腎不全です。腎不全の初期症状に、大量に水分をのんで大量に尿を排出するという症状がみられます。腎臓の機能が低下することにより、体に必要な水分をうまく吸収することができずに、尿として排出してしまいます。この不足分を補おうとするために、水をがぶがぶと飲むようになります。

次に膀胱炎や尿結石です。膀胱炎によって頻尿の症状がみられる場合には、それを補おうと水を飲み過ぎることが見られます。何度もトイレに行く様子があるときには注意が必要となるでしょう。また何度もトイレに行っているのに、あまり尿が出ていない状態や、排尿する際に痛がっている様子が見られる場合には、尿結石の可能性もあるでしょう。
高齢のメスが発症しやすい病気として子宮蓄膿症が挙げられます。この病気は子宮が細菌に感染してしまい、子宮の中に膿がたまってしまう病気です。子宮の中に膿がたまると、下腹部がパンパンに張れてしまう症状も見られます。

そして胃拡張です。食べ物を食べすぎたり、胃の中にガスがたまることによって胃の拡張が起こります。胃の拡張が起こると、おなかはパンパンになって、胃の中の血液や酸素の循環がスムーズにいかなくなってしまいます。そこから命にもかかわる胃捻転を引き起こすこともあり注意が必要です。元から食べ物を早食いしてしまったり、どか食いをする犬は特に注意が必要と言えるでしょう。この場合、食後に大量の水を飲むことで、胃の中で食べ物が膨張してしまいます。一回に与えるえさの量を少なめにするなどの対策をとって、食後は安静にできるように心がけましょう。

そしてクッシング症候群と呼ばれる高齢の小型犬に発症しやすい病気です。クッシング症候群の原因は、脳下垂体や副腎などの腫瘍が原因です。副腎皮質ホルモンが異常に分泌されてしまうので、甲状腺機能の低下も併発しやすく、元気がなくなったり、ぐったりする様子が増えるでしょう。クッシング症候群にかかると、おなかがパンパンになって、不自然な脱毛が起こったり、糖尿病が併発することも考えられます。老化による肥満と間違えやすい病気であるため、十分な注意が必要です。
犬は自分の体に異変が起きている場合に、たくさん水を飲むことによって自分の体の不調を知らせようとしているとも言えるでしょう。水をたくさん飲むこと以外の症状とも照らし合わせて、もしも病気が疑われるようであれば、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。